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TEFAF Maastricht 2020

2020 3/7(Sat) - 3/15(Sun)

Early Access: 3/5 (木)
VIP Preview: 3/6 (金)
会場: オランダ・マーストリヒト (MECC Maastricht)
ブース: 237

A LIGHT HOUSE CALLED KANATA A LIGHT HOUSE CALLED KANATA

一日で降り立つプライベートジェットが400機を超えるTEFAF Maastricht展(以後テファフ)。世界中のトップコレクター、王侯貴族、そして美術館関係者がこの美の祭典に毎年のように集い、シャンパンを片手に「お買い物」と「社交」に勤しむ。

今年三月に行われたテファフ展も、たとえコロナという未知の恐怖が忍び寄せてきても、世界の大富豪たちは恐れを成すどころか、例年通り、オランダ最南端のこの小さなマーストリヒトの街へ波のように押し寄せ、作品の買い占め、プライベートジェットに乗って帰国の一途を辿った。

そんな非日常的なテファフ展で酉福も早7年目の出展を数え、期待と不安を抱えつつマーストリヒト入りをした。なにせ搬入と展示だけに3日、4日も費やす出展者もいる大規模なテファフ。Vettingと呼ぶ全作品にチェックが入る審査会だけでも二日間を要す。そしてVIPの数と流れを制御するためにも、VIPプレビューだけでまるまる二日間掛けるほど、VIP来場者の多さを物語る。

そもそもフェアが開催されるのか。スイスやイタリアでロックダウンの風が吹き、フランスやスペインも急激に状況が悪化していった中、テファフ事務局は至って冷静を装い、日本同様、「経済優先策」に講じた。

古くから商人気質のオランダ人は「合理的かつ柔軟」。3月の第一週の時点で、オランダの感染者は一桁どころか、数人程度であった。フェアを中止に追い込むほどの状況ではないと判断されるのも不思議はない。しかし、世界中から人が集うグローバルなフェアであればあるほど、感染のリスクが高くなると予想するのも当然と言えよう。

TEFAF Maastricht (会場中心部)

そんな中、プレビュー二日間は通常通りに行われ、いつもながら盛況であった。田中信行さんの大きなFlow Vや生田丹代子さんの作品3点が完売し、朝倉隆文さんの新作や米元優曜さんや横山修さんの作品もすべて完売御礼となり、順調な滑り出しであった。

そして、会期5日目の事。出展者の一人が会期3日目に帰国され検査したところ、感染していたことが判明。そのニュースがテファフ中を席巻し、立ち込めてきた暗雲がようやく現実となった。出展社の間で動揺が広がるなか、事務局も大きな岐路に立たされ、2日後、テファフ展は急遽、中止を余儀なくされた。

前代未聞の事態に「不完全燃焼」という気持ちもあるなか、その発表にホッとする安堵感もあった。コロナに対する世界的な戦況は負け戦に等しく、こういう時は大人しく白旗を降って退散するのが、出展社と来場者にとって幸せな結果に思う。アートはお金で買えるけど、命はプライスレスである。ただ、中止が発表されるなかで、嬉しい出来事もひとつ。尾崎悟さんの「地平線」が最終日に売約となり、会期が短縮された分、この喜びはひとしおであった。

酉福スタンド

コロナという恐怖が押し寄せるなか、チームの結束と頑張りを労いたい。テファフ展を担当する砂原久見子はもはや酉福の顔。お客様より絶大なる信頼を得ており、今まで以上に目覚ましい活躍であった。もはや、テファフは砂原抜きでは語れない。そして二回目の参加となった王アキラとモンテロタケシの接客ぶりだけでなく、搬入搬出や発送業務での二人の阿吽の呼吸は頼もしい限りであった。そして中野亜未のテファフ図録のデザインと編集は今まで以上に好評を博し、会期前セールズの最高記録をもたらす最大の要因となった。また酉福の屋台骨である高橋依子の遠隔からの連携はいつもながら見事であった。Bravo — I am very proud of you all!

そして作家のみなさまへ。今まで以上に素晴らしい作品を分けて下さり、改めて感謝申し上げます。みなさまの作品を多くの方々へご紹介でき、誇りに思います。

酉福スタンド(スタンド正面から撮影)
左より米元作品、朝倉作品、田中作品
左より長谷川作品、尾崎作品、杉谷作品
左より生田作品、佐藤作品、横山作品
スタンド後方部の展示風景
手前左より家出作品、加藤作品、武山作品 背面絵画:佐藤作品
左より横山作品、長谷川作品
混雑する酉福のスタンド
会期中は、連日ツアーのお客様が生田作品を観にご来場されました。
尾崎悟さんの新作、「地平線」の背景にある物語をお客様に説明する砂原
家出隆浩さんの作品についてお客様に説明をするモンテロ
佐藤健太郎さん絵画の制作方法について説明をする王
生田丹代子さんの作品についてお客様に説明をする中野
TEFAF展公式メディアのインタビューを受ける青山
TEFAFチーム(左よりモンテロ、王、青山、砂原、中野)

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