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Biography

森山寛二郎 Kanjiro
Moriyama
Kanjiro
Moriyama

H92 × W53 × D56 (cm)
森山寛二郎
Profile
  • 1984 福岡県小石原に生まれる
  • 2003 佐賀県立有田工業高校 セラミック科卒業
  • 2007 国立佐賀大学 文化教育学部 美術・工芸課程卒業
  • 2008 福岡県小石原に戻り作陶
  • 01 Exhibitions More
  • 02 Awards More
  • 03 Public Collections More

About
the Artist
About
the Artist

Meet me at the end of the world. もはや世の終わりのような空気が漂う今日この頃。 周りの世界がすべて崩れ落ちる中、その果てに何が見えるのか。残るものは何か。残すものは何か。地平線の向こう側へ。神に縋る想いで、しがみ付く先は、あなたの側。手を繋げば、もう怖くない。回転木馬に乗った子供のように、廻る、回る、轆轤(ろくろ)という名のメリーゴーラウンド。福岡県小石原の森山寛二郎さんが静かに回す轆轤。その終わりなき回転に、永遠へ続く扉が開く。轆轤でしか生み出せない、鋭くも伸びやかな森山作品の稜線。その果てに一つの世界が終わり、始まり、そしてまた終わる夢を見た。

民窯で知られる小石原。しかし、大学時代に見た深見陶治さんの美しくも抽象的な現代陶に憧れ、デビューから一貫して森山さんは抽象造形に挑み続け、まだ30代半ばながらも、瞬く間に世界的な美術館七館にも作品が収蔵されるまでに成長した。類稀なる轆轤技術を逆手に取り、造形一筋で勝負する森山さんの曲線美に、次なる時代の「土もの」の復権を予感する。

森山さんと初めて出会った2012年頃。作品は真横に寝転がり、折角の軽やかな轆轤のラインが失われていた。立ち上がればいいのに。そんな他愛もない思い付きを素直に聞き入れ、一年後に実現させた森山さんの探究心と実行力に驚かされた。あれから早八年が過ぎ、カナタを代表する作家へと飛躍された森山さん。依然変わらない「寛ちゃん」の直向きな姿勢、謙虚さ、そしてその優しいお人柄が何よりも本人の器の大きさを現す。森山作品の曲線のように、廻り来る一つの世界の終わりに、新たな星の祈りが聴こえてくる。字の如く、森山さんの「End of the World Supernova」は此処に始まる。